近年、訪日外国人の観光行動に大きな変化が見られます。
従来の「有名観光地を巡る」スタイルに加え、実際にその土地の文化や生活に触れる「体験型観光」へのニーズが急速に高まっているのです。
SNSの普及により、特別な体験が写真や動画で発信されやすくなったことも、この流れを後押ししています。
この記事では、外国人観光客に人気の体験を「伝統文化」「食文化」「ポップカルチャー」「地方・自然」の4つのカテゴリーに分け、具体的な施設やサービス事例を交えながら詳しく解説します。最新のインバウンドトレンドを把握し、ビジネスのヒントを得たい観光事業者様は必見です。
① 伝統文化体験
- 着物レンタル・侍/忍者体験
- 茶道、書道、華道
- 歴史や文化を“体感できる”ことが魅力
最も人気が高いのが、日本の伝統文化に触れられるプログラムです。京都や浅草では、着物レンタルや侍・忍者体験が外国人観光客に好評です。単なる見学ではなく、自分自身が衣装を着て歩いたり、刀を振ったりできる「参加型」である点が支持されています。また、茶道や書道といった体験も、「日本人の精神性や美意識に触れられる」として高い満足度を得ています。
◎時代衣装変身スタジオ「東映太秦映画村」(京都)

着物や侍・忍者の衣装に着替えて、実際の時代劇のセットを背景に撮影でき、外国人観光客に「映画の世界に入り込んだ気分になれる」と人気です。
◎抹茶カフェ 「茶禅(chazen)」(浅草)

本格的な茶道を気軽に体験できる施設です。英語対応が整っており、外国人から「日本文化を深く理解できる」と高評価です。
② 食文化体験
- 寿司や和菓子づくり
- 居酒屋や市場での食べ歩きツアー
- 日本酒・抹茶テイスティング
→ 「見る観光」から「食べて学ぶ観光」へ
食体験は「旅の思い出」をより深くする分野です。寿司や和菓子づくり体験はもちろん、最近では居酒屋めぐりや日本酒テイスティングツアーなども注目を集めています。単なる食事ではなく、「学び」と「交流」が組み合わさることで、外国人にとって忘れられない体験となりやすいのが特徴です。
◎築地寿司体験ツアー「築地玉寿司」(東京)

寿司職人の指導を受けながら、自分で握った寿司を食べられるプログラムです。市場見学とセットで予約する外国人が多いです。
◎京菓子司 「亀屋良長」(京都)
四季折々の和菓子を職人から学び、自分で作って味わえます。日本独自の美意識に触れられると好評です。
③ポップカルチャー&現代体験

- アニメ聖地巡礼、メイドカフェ体験
- ゲームセンター、プリクラ、カラオケ
- 日本独自のサブカルチャーに触れる楽しさ
日本独自のサブカルチャーも体験型観光として確立しています。アニメの聖地巡礼やメイドカフェ訪問、プリクラやカラオケなど、日本人にとって日常的な遊びが、外国人にとっては特別な体験となります。こうした現代文化を切り口にしたプログラムは、特に若年層の訪日客から支持されています。
◎「AKIHABARA CULTURE ZONE」(東京・秋葉原)

アニメやメイドカフェ体験をまとめて楽しめるスポット。外国人観光客の定番ルートになっています。
◎「KARAOKE-KAN 渋谷本店」(東京)

映画「ロスト・イン・トランスレーション」の舞台としても有名です。日本独自のカラオケ文化を体験できる人気店です。
④自然・地方ならではの体験
- 温泉入浴体験(露天風呂、足湯)
- 農業・漁業体験(みかん狩り、釣りなど)
- 雪国でのスキー・スノーボード体験
地方に足を運ぶ外国人観光客が増えているのも特徴的です。温泉入浴や農業体験、果物狩りなどは、都市部では得られない魅力を提供します。また、北海道でのスキーや雪遊び、沖縄でのシュノーケリングなど、地域の自然を活かした体験も人気です。これらは地方創生に直結する観光資源となり得ます。
◎「星野リゾート 界 鬼怒川」(栃木)

温泉入浴に加え、地元の工芸体験や郷土料理体験も楽しめる宿泊施設で、外国人に地方文化を伝える拠点として人気です。
◎「ニセコビレッジスキーリゾート」(北海道)

世界的に有名なパウダースノーでのスキー・スノーボード体験ができます。欧米・オーストラリアの観光客に圧倒的な人気があります。
まとめ
外国人観光客にとって「体験型観光」は、単なる娯楽にとどまらず、日本を深く理解し、自国に持ち帰る「ストーリー」となります。今後はサステナブル体験やウェルネス観光など、新たな領域での需要拡大も期待されます。観光事業者にとっては、自地域ならではの資源を「体験」という形に翻訳し、いかに魅力的に発信できるかが鍵になるでしょう。
体験型観光は、訪日客の満足度を高めるだけでなく、地域の未来を支える観光資源となり得ます。
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