コロナ禍を経て回復基調にある訪日インバウンド市場において、旅行者の関心は大きな転換点を迎えています。
これまで訪日観光の中心だった東京・大阪・京都といった都市部に加え、地方の自然・文化・暮らしそのものに価値を見出す動きが、各国の旅行者の間で顕在化しています。

SNSを通じて地方の風景やローカル体験が可視化されるようになったことで、「有名だから行く日本」から「自分にとって意味のある日本を探す旅」へと、訪日観光の軸は確実に変わりつつあります。本稿では、訪日外国人が地方に惹かれる背景を整理し、インバウンド観光マーケティングの視点から、今後注目すべきトレンドを読み解きます。

1.変化する訪日観光の目的地構造

かつて訪日観光といえば、いわゆる「ゴールデンルート」が定番でした。都市部のランドマークやショッピング、テーマパークなど、効率よく“日本らしさ”を消費する旅が主流だったといえます。

しかし近年、訪日外国人の旅行行動には明確な変化が見られます。

SNSや口コミを通じて地方の情報に触れる機会が増えたことで、都市部以外の選択肢が“現実的な旅先”として認識されるようになったのです。結果として、地方の温泉地、山間部の集落、港町、農村地域など、これまで主流ではなかった地域が「行ってみたい日本」として語られる場面が増えています。

2.地方人気を後押しする3つの背景

訪日客の視線が地方へと注がれるようになったのは、単なる一時的な流行ではありません。そこには、旅行者のマインドセットの変化と、デジタル技術による情報流通の変容、そして物理的なハードルの解消という、多角的な要因が深く絡み合っています。なぜ今、日本の「ローカル」が世界を惹きつけて止まないのか。その大きな要因となっている3つの背景を詳しく紐解きます。

①「本物志向」へのシフト

訪日外国人の間では、「有名観光地を巡る」よりも、「その土地の暮らしや文化に触れる」体験を重視する傾向が強まっています。
地元の食材を使った料理、地域に根付いた祭りや習慣、人との交流など、生活文化そのものが旅の価値になるという考え方です。こうした本物志向は、画一的な観光体験が増えたグローバル化の反動ともいえ、地方が持つ固有性が再評価される土壌を作っています。

参考

② SNSによる「発見」と共感の拡散

地方観光を語る上で、SNSの存在は欠かせません。
インフルエンサーや一般旅行者による投稿が、これまで知られていなかった地域の魅力を可視化し、「次はここに行ってみたい」という共感を生み出しています。

特にFIT(個人旅行)層では、

  • 有名ではないが雰囲気のある町
  • 観光地化されすぎていない自然
  • ローカル感のある飲食店

といった要素が、SNS上で高い反応を得やすい傾向があります。地方は「情報が少ない」こと自体が希少性となり、発見価値として機能するようになっています。

③ 交通・受入環境の改善

LCCの路線拡充、地方空港や鉄道の利便性向上、多言語対応の宿泊施設や案内表示の整備などにより、地方へのアクセスは着実に改善されています。

また、キャッシュレス対応や翻訳ツールの普及により、言語・決済の不安が軽減されたことも、地方旅行への心理的ハードルを下げています。これにより、「地方に行くのは難しい」という認識は、徐々に過去のものになりつつあります。

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3.SNS発信が変えた「地方観光の見え方」

地方観光の評価軸は、SNSの普及によって大きく変化しました。従来は知名度や広告露出が重視されていましたが、現在は“体験のリアルさ”が価値の中心になっています。

たとえば、

  • 農家民泊での滞在
  • 地元の人と一緒に行う作業体験
  • 観光客の少ない時間帯の町歩き

といった体験が、動画や写真を通じて共有されることで、「静かな日本」「温かい日本」という新しいイメージが形成されます。こうした投稿は短期的な集客だけでなく、地域そのもののブランドを中長期的に育てていく役割を果たします。

4.訪日外国人が求める地方観光のスタイル

現在注目されている地方観光のキーワードとして、次の3つが挙げられます。

【体験型】

見るだけでなく、参加する旅。

陶芸や料理、農業体験、漁村滞在など、「自分の手で体験する」要素が評価されています。

【癒し】

都市生活から距離を置き、自然や静けさの中で過ごす時間。

温泉、森林、田園風景といった環境が、心身のリセットとして受け止められています。

【サステナブル】

地域社会や環境に配慮した旅。地元事業者との共創や、地域にお金が循環する仕組みへの関心も高まっています。

これらは単なるトレンドではなく、「日本文化への理解」を深める文脈の中で評価されています。

参考

5.マーケティング視点で見る地方観光の可能性

地方観光の訴求において重要なのは、「盛ること」ではなく「翻訳すること」です。

地域の日常や価値を、外国人旅行者の文脈に合わせてわかりやすく伝えることで、共感は生まれます。外国人インフルエンサーが地域に滞在し、自身の言葉で体験を発信する手法は、その橋渡しとして非常に有効です。広告では伝えきれない空気感や感情が、自然な形で共有されるためです。

おわりに

これからのインバウンド観光は、都市部の「消費型観光」と地方の「共感型観光」が共存する時代へと移行していきます。地方が持つ自然、食、文化、人の営みは、急がない旅・深く味わう旅を求める世界的な価値観と高い親和性があります。

訪日外国人が地方に惹かれる理由は、「有名だから」ではなく、「そこにしかない物語があるから」です。地方の日本は、今まさにインバウンド観光の次の主役になりつつあります。Buzztravelersでは外国人インフルエンサーと企業を繋ぐサービスを提供しており、日本旅行を考えている外国人へ集中的にPRすることができます。

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